
が公開されました。
オフィシャルサイトは ここ。
見に行きたかったけど、行けなかった。
まだ上映されている映画館がないわけじゃない…けど、配信かテレビ放送を待つことにしました。
カウリスマキ監督は、○○三部作 と銘打たれる作品がいくつかあって、労働者三部作、敗者三部作、負け犬三部作・・・(泣けてくるな)
そのうち、敗者三部作の三作目
「街のあかり」(2006年)
を見たのは2009年でした。このブログでの記事は ここ。
三部作の一作目と二作目も見なくちゃなーと思っているうちに、実に15年がたってしまいました。
Amazon Prime Video で配信されていることに気が付いたので、このたび見てみました。
まず第一作目
「浮き雲」(1996年)
Amazon Prime Videoの配信は ここ。
レストラン「ドゥブロブニク」の給仕長イロナ(カティ・オウティネン)と


ローンを組んで家具や新しい家電を買い



職業安定所でも仕事が見つからず、イロナは場末の安食堂に雇われるが

ここへきて、ついにふたりは自分たちでレストランを経営することを決意。
車を売ったお金をカジノで増やそうとしたラウリはすってんてんになり、資金のめどがまったく立たなかったところへ




ラウリがかぶっている(?)看板の店名「TYÖ」は、フィンランド語で「仕事」という意味だそうです。
次から次へと不幸に見舞われる二人ですが、ラストは希望の持てる終わり方で、二人が見上げた空には雲が。。。


「過去のない男」(2002年)
Amazon Prime Video の配信は ここ。
映画の終わりに近くなったころに、サウンドトラックで
「ハワイの夜」(クレイジー・ケン・バンド)
「Motto Wasabi」(小野瀬雅生ショウ)
という曲が流れて、ちょっとびっくりしました。
日本語が聞こえてきたのが意表を突かれた。
(お寿司を食べている場面)
ヘルシンキに、夜行列車で着いた男(マルック・ペルトラ)。








地元の悪徳警官はコンテナを男に貸し与えるし


コンテナの中には拾ったジュークボックスを置いたり、イヌも飼ったりしている。
身元が分からないので職安では門前払いを食らったけど、救世軍で仕事は見つかるし





男は、だんだんと人間らしさを取り戻していく。
造船所で溶接をしているところに出くわし、自分がその技術に長けていることに気づいたりして

そんな時、銀行で強盗事件に巻き込まれたことで

妻のいる家に帰らなければならなくなり。。。
え~!イルマかわいそうだよ~!
と思ったんですが・・・その帰郷のための夜汽車で寿司を食べている場面で、先にご紹介した曲が流れていたんでした。

その感動的であるべきラストも、妙に淡々と静かで、哀感の中に可笑しみもあって、しみじみ人生ってこんなもんだよなあ、と思わせる。。。
や、もう、三部作全部そんな感じなんですけどね。
悪いことも続くけど、そればかりでもない、どん底かと思っても案外しあわせを感じたりもする。
これがこの監督の作風なんだよなあ、と思うのでした。
(主役が若い美男美女というわけではないところなんかも)
(やっぱり「枯れ葉」見たいなあ)