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名優たちの追悼にふさわしい

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_e0034633_14114224.jpg今朝の読売新聞一面、トップの特集記事のタイトルは「人気作 銀幕を独占 埋もれる中規模映画」
というものでした。(オンライン版の会員以外でも、リンクから冒頭部分は読めます)
うん。そうなんですよね。
これ見たい!
と思っても、都心まで行かないと見られない秀作が多いんです。
コロナでいまだに遠出しにくい雰囲気の昨今、配信やソフト化まで見られない。
たとえ地元に来ても、特に洋画は2週目以降、大スクリーンから追いやられてしまいます。


そんな映画の一つ。
これだけのキャストをそろえた佳作を、スクリーンで見られなかったのが実に悔しい。


「ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実」(2019年)


日本公開は2021年3月でした。
オフィシャルサイトは ここ。




1999年、スコット・ハフマン(セバスチャン・スタン)は、ペンタゴン空軍省の、出世欲満々のエリート官僚。
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そんな彼を訪ねてきたのは、ベトナム帰還兵タリー(ウィリアム・ハート)。
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彼は32年にわたり、ベトナムで戦死した空軍落下傘救助隊の兵士ウィリアム・H・ピッツェンバーガー(ジェレミー・アーヴィン)の名誉勲章叙勲の申請を続けていた。
再調査を担当することになったものの、ハフマンは気が乗らないし、同僚のスタントン(ブラッドリー・ウィットフォード)からも適当にスルーするように忠告される。
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形だけのやっつけ仕事として、関係者からの聞き取りを始めるハフマンだったが
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両親(クリストファー・プラマー、ダイアン・ラッド)や
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戦友たち(サミュエル・L・ジャクソン、エド・ハリス様、ピーター・フォンダ、ジョン・サヴェージ)の話を聞くうちに
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彼の中でピッツェンバーガーの実像がかたどられ
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それはハフマンにとっても抜き差しならないものとなっていく。
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精査の末、申請却下の理由となった政治的思惑が明らかになった時、ハフマンは進退をかけた行動をとる。。。
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実話がもとになっており、これは大団円になるだろうなと(ならなきゃお話になりません)予測しながら見ているわけです。
それでもキャラクターたちの心情が迫ってきて、せつない。
演技派のベテランぞろい、そして戦場の回想シーンに出てくる若手たちもリアルで、ストーリーの運びにも破たんのない、安定感のある作品です。


ラストも感動的で、達成感があります。
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式典の列席者の最前列にいた人たちが、本物の戦友達だったのが最後にわかって、なんかうれしい。


数ある「ベトナム戦争、その後」の映画の締めくくりに持ってくるのにふさわしい秀作だったんじゃないかと思うんですが。


そして、ピーター・フォンダやクリストファー・プラマー、ウィリアム・ハートの最晩年の演技を堪能するには、なかなかいい作品だったとも思ったんでした。



(ジョン・サヴェージが「天使が降りてきたと思った」と言った場面で、セバスチャン・スタンと一緒にちょっと泣いた)
(サヴェージが演じた「ディア・ハンター」(1978年)のスティーヴンを思い出したんでした)

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