
ヒトラー というファミリー・ネームは、第二次大戦後に改名が許されたんだそうです。
今ではスイスに一人だけ、うちのヒトラーはあのヒトラーとは関係ないし。と頑なに守っているおじいさんがいるらしいです。
そして、戦後生まれの息子たちに「アドルフ」という名前を付ける親はいないらしい。
「あの人」の問題の根の深さを感じます。
戦後50年以上たったのちの殺人事件は、戦時中のある事件が発端だった。
自らの祖父もナチ高官だったというフェルディナンド・フォン・シーラッハの原作を映画化した
「コリーニ事件」(2019年)
オフィシャルサイトは ここ。
WOWOWの放送でした。番組サイトは ここ。
2001年、ベルリンの高級ホテルの最上階を訪れた老人(フランコ・ネロ)。


殺人事件の容疑者として逮捕された彼、ファブリツィオ・コリーニの弁護を任されたのは、新人弁護士のカスパー・ライネン(エリアス・ムバレク)だった。





裁判を進めるために、カスパーはあらゆる証拠をかき集める。

接点がなさそうな二人を結び付けるものは何か。



もう自分はやることはやったんだし、だれがどう思おうとどうでもいい。
とコリーニが感じていて、裁判に何も期待していないことはその表情から如実に伝わってきます。

なんというか・・・高倉健?
1944年の事件は見ていて本当につらいです。
ドイツ人はこういう事件を見るにつけ、いたたまれない気持ちがするのではないかと、同じような暗部を追及される日本人として同情します。

関係者にとってはあまりにも遅い…でも、それが多少の慰めになっていればな、と思います。
必ずしもスッキリする終わり方ではなく、重たいものが残りますが、映画のラストシーンではじんわり・・・。
