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「パリよ、永遠に」

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史実に基づいた物語というのは結果がわかっているので、
 衝撃の結末!
というドラマ展開にならないのは確かです。

とくにこのような大きいイベントがテーマだと、結果が周知のとおりに目の前にある。
パリは、爆破されませんでした。

爆破されなかった決定が下された、たった一晩の(ほぼ)密室劇。

「パリよ、永遠に」

オフィシャルサイトは ここ。


1944年8月24日未明のパリ、ドイツ駐留軍本部が置かれたホテル・ル・ムーリス。

連合軍のパリ侵攻を目前に控え、ドイツ軍司令官ディートリッヒ・フォン・コルティッツ将軍(ニエル・アレストリュブ)は、ヒトラーの司令によるパリ破壊計画の準備を進めていた。


主要な歴史的建造物と橋の爆薬の設置はすでに終了し、あとは爆破の指令を待つのみ。

実行されればパリは壊滅、数百万の市民が巻き込まれ、しかも戦略的にはドイツにとって何の意味もない。
中立国スウェーデンの在仏総領事、パリ生まれのラウル・ノルドリンク(アンドレ・デュソリエ)はひそかにコルティッツの元を訪れ。

計画放棄の説得を試みる・・・。

もともと舞台作品だけあって、ノルドリンクの登場の仕方がすでに演劇的です。
ほかの登場人物はいるものの。


多分二人だけしか登場しなくても、舞台演劇なら成立しそうなドラマ。

前半、ちょっと退屈なんですが、中盤の将軍がちゃぶ台をひっくり返したあたりから(ちゃぶ台じゃないけど)一気に緊迫感が高まります。

幸いにも少し前に 「パリは燃えているか」 というノンフィクションを読んでいたのでわかりやすかったのですが、予備知識なしではよくわからない部分がありそう。
たぶんフランスやドイツの人たちには周知の事実という部分が、物語をスリム化するために省かれたのではないかと思います。
いつもなら禁じ手ですが、パンフレットを先に買って読んじゃってから見てもいいんじゃないかと思いました。

(地図が載っていたりして、読み応えがあります)
(4月に発売される 「パリは燃えているか」 のDVDも楽しみ)

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