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タルコフスキイ

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個人的に開催しているロシア映画祭り。
最近の作品じゃないのでどなたの参考にもならないかもしれませんが、自分の覚書にしています。
もう少しだけお付き合いください。

というわけで、
「惑星ソラリス」(1972年)
は見たことだし、巨匠タルコフスキー監督作品でレンタルで見られる作品を。

まず、タルコフスキー28歳、VGIK(全ソヴィエト連邦映画大学)の卒業制作の短編映画

「ローラーとバイオリン」(1960年)

ここ で見られます。全編。(英語字幕)


バイオリン好きの少年サーシャ(イーゴリ・フォムチェンコ)は、この日はいじめっ子たちにバイオリンケースを壊されるし、練習はうまくいかないし。

気になっている女の子はつれないし、先生には叱られるし。


でも工事現場でロードローラーを運転しているセルゲイ(ウラジーミル・ザマンスキー)が、いじめっ子たちから助けてくれて。

ロードローラーに乗せてくれたり、男としての在り方 みたいなものを教えてくれたり。


でも気づかぬうちに、恋路の邪魔をしていたりする。

そして映画を一緒に見る約束もするんだけど、世の中ってままならない・・・。
45分くらいの短い映画なんですが、充実した内容で少年の心の動きがよく伝わってきます。
フランス映画「赤い風船」(1956年) の翻案だそうで、なるほど。という感じです。

そしてこちらはその2年後の作品、長編第一作目にしてヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した名作

「僕の村は戦場だった」(1962年)

Youtubeにアップされているんですねえ。
こちら も全編。ただし、字幕なしです。
ロシア語で見るのはきつい。。。

NEWYORKER のDVD紹介の記事で、予告編のビデオクリップが紹介されています。
こちら。英語字幕です。約3分。


第二次大戦末期、ソ連軍の前線のガリツェフ中尉(E・ジャリコフ)のもとに連れてこられた少年イワン(ニコライ・ブルリャーエフ)。

司令部の上官への連絡を強要し、ガリツェフよりもえらそうなイワンは、少年ながら大物らしい。

でもそこはやっぱり子供で、眠っちゃったりするんですが。

家族を失い、ドイツ軍への憎悪だけに支えられているイワンは、優秀な斥候としてグリャズノフ中佐(ニコライ・グリニコ)、ホーリン大尉(ワレンチン・ズブコフ)、古参兵のカタソーノフ(ステパン・クリロフ)の庇護下で活動している。

前線から後方の幼年学校に送られそうになると、食ってかかって反抗したりして。

戦場で働き、恨みを晴らすことしか考えられない。
ドイツ側への総攻撃を前に、イワンを対岸へ送り込むことになるが。

そのまま終戦へ・・・。

回想シーンの母との穏やかな情景とイワンの明るい笑顔と。


戦後にガリツェフが見出したイワンの険しい表情。

その落差に胸が痛みます。

94分の、語りすぎない時間の中でも十分に見ごたえのある重厚な作品でした。
今、同じような内容の映画を作ると、軽く2時間を超えてしまうに違いない・・・。

1986年に54歳の若さで亡くなったタルコフスキー監督の作品は多くはなく、現在日本でDVDなどで鑑賞可能なのは8作ほどのようです。
私が見たのはたった3作品で、タルコフスキー初心者ですが、もっと若い時にもっとたくさん見ておきたかった・・・。

(キリル文字のつづりを見ると、タルコフスキイ と表記したくなります)
(Тарковский)

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