コリン・ファレルという俳優さんは、私の中ではどうもつかみづらい俳優さんです。彼のデビュー初期に「S.W.A.T.」(2003年)、「アレクサンダー」(2004年)、「ニュー・ワールド」(2006年)と見て、何を目指しているのかわからなくなってしまいました。
そのあとも結構いろいろ見ているんですけど、いろんな役をやるわりには<コリン・ファレル>にしか見えない。
…という感じだったので、最近はあまり意識して見ていませんでした。
「ダンボ」(2019年)で、あれ?って思ったんですけどね。
なんか・・・イメージが違う?
今回、こんなに良い役者になっていたのか。と、目からうろこでした。
御見それしました。
ロバを見たくて劇場に行き、なかなかすごいものを見ることになった
「イニシェリン島の精霊」
オフィシャルサイトは ここ。
1923年、独立後の内戦が続くアイルランド。
西岸沖の小島イニシェリンに住むパードリック(コリン・ファレル)は、いつものように親友のコルム(ブレンダン・グリーソン)をパブに誘おうと訪ねるが
反応がない。
先に行って待っていたパブで話しかけてみるものの
いきなり絶交宣言。
食い下がっても理由も告げられないばかりか、「これ以上俺を煩わせたら自分の指を切り落とす」…って、なんですか、それ。
バイオリンを弾くコルムには、かけがえのない左手の指。
単純な生活をしてきたパードリックには、まったく意味が分からない。
他の島民や島に来た音大生とは普通に楽しそうにしているコルムを見るにつけ、パードリックの孤独は募るばかり。
賢い妹のシボーン(ケリー・コンドン)や
パードリックになついている、すこし知的障害がありそうな青年ドミニク(バリー・キオガン)も巻き込んで、収拾を図るけれど
やることなすこと裏目に出て、コルムの態度は悪化するばかり。
そしてある日ついに、事態は一変する。
パードリックの身の回りも激変し
彼もある行動に出る。。。
そこまでやるか? なことが次々と起こり、展開が全く見えません。
「スリー・ビルボード」(2017年)のマーティン・マクドナー監督らしい作品と言えそうです。
邦題では「精霊」となっているBansheesですが、アイルランドやスコットランドでは、バンシーの叫び声(すさまじいらしい)が聞こえると人が死ぬ、という存在だそうです。
悪霊とか妖怪とか、そっち系の精霊のようですね。
このおばあさんがバンシーかと思いましたが
複数形です。
考えてみれば、コルムもパードリックもその他のキャラクターたちも、呪いのような言葉を口にしている。
だからのどかな作品では決してない。
ロバに惑わされ、虚を突かれました。
映画というよりは、舞台を見たような感じです。
これから何かが始まるんだ、ここまでは序章に過ぎない。という感触は、サミュエル・ベケットに似ている。。。と思ったら、彼もアイルランド人。
濃密でした。
コリン・ファレル、よかったよ。
(それにしてもロバ。)
そのあとも結構いろいろ見ているんですけど、いろんな役をやるわりには<コリン・ファレル>にしか見えない。
…という感じだったので、最近はあまり意識して見ていませんでした。
「ダンボ」(2019年)で、あれ?って思ったんですけどね。
なんか・・・イメージが違う?
今回、こんなに良い役者になっていたのか。と、目からうろこでした。
御見それしました。
ロバを見たくて劇場に行き、なかなかすごいものを見ることになった
「イニシェリン島の精霊」
オフィシャルサイトは ここ。
1923年、独立後の内戦が続くアイルランド。
西岸沖の小島イニシェリンに住むパードリック(コリン・ファレル)は、いつものように親友のコルム(ブレンダン・グリーソン)をパブに誘おうと訪ねるが
バイオリンを弾くコルムには、かけがえのない左手の指。
他の島民や島に来た音大生とは普通に楽しそうにしているコルムを見るにつけ、パードリックの孤独は募るばかり。
賢い妹のシボーン(ケリー・コンドン)や
「スリー・ビルボード」(2017年)のマーティン・マクドナー監督らしい作品と言えそうです。
邦題では「精霊」となっているBansheesですが、アイルランドやスコットランドでは、バンシーの叫び声(すさまじいらしい)が聞こえると人が死ぬ、という存在だそうです。
悪霊とか妖怪とか、そっち系の精霊のようですね。
このおばあさんがバンシーかと思いましたが
考えてみれば、コルムもパードリックもその他のキャラクターたちも、呪いのような言葉を口にしている。
だからのどかな作品では決してない。
ロバに惑わされ、虚を突かれました。
これから何かが始まるんだ、ここまでは序章に過ぎない。という感触は、サミュエル・ベケットに似ている。。。と思ったら、彼もアイルランド人。
濃密でした。
コリン・ファレル、よかったよ。
(それにしてもロバ。)