シチリア。といわれた途端に、アタマのなかで「ゴッドファーザー」の冒頭の音楽が流れ始めます。
そう、シチリアといえば、マフィア。
コルレオーネ一派というのが、ホントにあるですよ。
1980年代のシチリアで、第二次マフィア戦争と呼ばれた混乱が繰り広げられていたさなか、マフィア取り締まりの急先鋒として活躍し、非業の死を遂げたジョヴァンニ・ファルコーネ検事。
彼の闘いを描いたHBOのテレビムービーが、現在Amazon Prime Videoで配信中です。
「ファルコン」(2000年)
WOWOWで放送された際は、
「検事ファルコーネ/マフィア殲滅大作戦」
というタイトルでした。
Amazon Primeの配信は ここ。
1978年、シチリアの州都パレルモ。
治安判事のジョヴァンニ・ファルコーネ(チャズ・パルミンテリ)は、幼馴染で同僚のパオロ・ボルセリーノ(アンディ・ルオットー)とともに、新たに地裁の予審部長に就任したロッコ・キンニーチ判事のもと、マフィアの不正資金を洗い出して摘発するという新たな捜査法で成果を上げつつあった。
しかしキンニーチは1983年に定年を前にして暗殺。
すでに治安関係者の暗殺が相次いでおり、ファルコーネたちも危険は承知の上。
さらに摘発を続けていく。
おりしも、逃亡中のマフィアの大物トンマーゾ・ブシェッタ(F・マーレイ・エイブラハム)がブラジルで逮捕され。
拘留中に家族がマフィアによって殺されたことを知ったブシェッタは、ファルコーネへの情報提供を希望。
彼の証言により、1986年12月、300人以上のマフィア構成員に有罪判決が下る。
その中には、判事暗殺の実行犯も含まれていた。
しかしこのことで、ファルコーネとボルセリーノは公然と命を狙われるようになり、家族ともども安全な場所へ身をひそめなければならなくなる。
そこは孤島の刑務所・・・。
さて、一時ローマの法務省で、マフィアについての根本的な問題解決に取り組むファルコーネだったが、再びパレルモに戻ることに。
そのころには彼は、マフィア第一の敵として、政界からさえも疎まれる存在になっていた。
そして1992年5月23日、パレルモの空港から市内へと向かう途中。
道路下に仕掛けられた500㎏のTNT火薬の爆破によって、妻フランチェスカ・モルヴィッロ判事(アンナ・ガリエナ)と護衛3名とともに爆死。
享年53歳でした。
2か月後には盟友ボルセリーノも暗殺され、翌年、首謀者として大物マフィアのサルヴァトーレ・リイナが逮捕、終身刑の判決が下されます。
ファルコーネとボルセリーノ二人の死を悼み、パレルモでは1万人が参加する史上最大の反マフィアデモ行進が行われました。
そして、パレルモの空港は現在、ファルコーネ=ボルセリーノ空港と呼ばれています。
実話なので最後までレビューしてしまいましたが、映画では触れられていなかった情報。
サルヴァトーレ・リイナは政界との強力なコネクションがある人物として取りざたされていたわけですが、特にその中でも大物といえるのは、ジュリオ・アンドレオッティ元首相(1919-2013)。
アンドレオッティはファルコーネ殺害の黒幕として起訴されましたが、マフィアとの関係は認められたものの時効が成立しているとして無罪を言い渡されました。
なんということだ。
在りし日のファルコーネ判事(中央)。
現在のシチリアがどういう状況なのかはよくわかりませんが、五つ星運動の選挙戦での大勝により首相になったジュゼッペ・コンテ氏などの様子を考えると、なんだか危ういなあと思ってしまうのでした。
作品としては淡々と事実を描写している感じであんまり盛り上がらないのですが、終わってからじわじわと怒りのようなものがわいてくる映画でした。
いやほんと、思い出すだけでいろいろと腹立つ。
そう、シチリアといえば、マフィア。
コルレオーネ一派というのが、ホントにあるですよ。
1980年代のシチリアで、第二次マフィア戦争と呼ばれた混乱が繰り広げられていたさなか、マフィア取り締まりの急先鋒として活躍し、非業の死を遂げたジョヴァンニ・ファルコーネ検事。
彼の闘いを描いたHBOのテレビムービーが、現在Amazon Prime Videoで配信中です。
「ファルコン」(2000年)
WOWOWで放送された際は、
「検事ファルコーネ/マフィア殲滅大作戦」
というタイトルでした。
Amazon Primeの配信は ここ。
1978年、シチリアの州都パレルモ。
治安判事のジョヴァンニ・ファルコーネ(チャズ・パルミンテリ)は、幼馴染で同僚のパオロ・ボルセリーノ(アンディ・ルオットー)とともに、新たに地裁の予審部長に就任したロッコ・キンニーチ判事のもと、マフィアの不正資金を洗い出して摘発するという新たな捜査法で成果を上げつつあった。
しかしキンニーチは1983年に定年を前にして暗殺。
その中には、判事暗殺の実行犯も含まれていた。
さて、一時ローマの法務省で、マフィアについての根本的な問題解決に取り組むファルコーネだったが、再びパレルモに戻ることに。
そのころには彼は、マフィア第一の敵として、政界からさえも疎まれる存在になっていた。
そして1992年5月23日、パレルモの空港から市内へと向かう途中。
享年53歳でした。
2か月後には盟友ボルセリーノも暗殺され、翌年、首謀者として大物マフィアのサルヴァトーレ・リイナが逮捕、終身刑の判決が下されます。
ファルコーネとボルセリーノ二人の死を悼み、パレルモでは1万人が参加する史上最大の反マフィアデモ行進が行われました。
そして、パレルモの空港は現在、ファルコーネ=ボルセリーノ空港と呼ばれています。
実話なので最後までレビューしてしまいましたが、映画では触れられていなかった情報。
サルヴァトーレ・リイナは政界との強力なコネクションがある人物として取りざたされていたわけですが、特にその中でも大物といえるのは、ジュリオ・アンドレオッティ元首相(1919-2013)。
アンドレオッティはファルコーネ殺害の黒幕として起訴されましたが、マフィアとの関係は認められたものの時効が成立しているとして無罪を言い渡されました。
なんということだ。
在りし日のファルコーネ判事(中央)。
作品としては淡々と事実を描写している感じであんまり盛り上がらないのですが、終わってからじわじわと怒りのようなものがわいてくる映画でした。
いやほんと、思い出すだけでいろいろと腹立つ。